自然発汗の有無で処方の選別をします(図参照)。
表.自然発汗の有無による処方
無汗と自汗は生体防御反応が違う
ここで汗が出ない(無汗)人と汗がじわじわ出る(自汗)の人の違いを考えてみます。
この差が出る原因は生体外から侵入してきたウイルスの量や毒性と生体防御反応の違いにより異なります。
総じて体力のあるような人(実証タイプ)は、生体防御反応も強い場合が多く陽証の反応になります。症状としては激しい反応となり、無汗であり高熱がでて脈の緊張がよく(脈浮)頻脈(数脈:さくみゃく)になります。
逆に陰証タイプの反応は激しい反応ではなく、熱はそれほどでない、脈はふれるが緊張が弱く寒気が先行します。総じて虚弱者に多く、生体防御反応が弱い人がこのような反応を示します。
ここで間違えてはいけないのは日頃の体力の差、つまり実証なのか虚証なのかは考える必要はなく生体防御反応の差、強い反応なのか弱い反応なのかだけを考えることが大事です。多くはありませんが、実証の人でも弱い反応、虚証の人でも強い反応を示すことがあるからです。
以下に各処方の使い方を示します。
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